問題:四捨五入で、10分の1の位までの概数で表しましょう。
10分の1にするとどうなるのですか?
小学4年生になると、算数の勉強で「概数(がいすう)」とその計算方法を学びます。
ですが、小学生の中には「概数そのもの」が理解できないことで、計算にまでたどり着けない子もいるようです。
そこで試しに私も、概数の問題をやってみたのですが、あっさりと途中でつまずき、この歳になってリスキニングする羽目になりました。笑
せっかく学んだので、まずは概数の意味と計算方法を、そして10分の1までの概数の求め方について、本記事で詳しく解説します。
さいごには、演習問題や少し難しい応用問題もありますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
概数(がいすう)とは?
そもそも概数(がいすう)とはどういう意味なのでしょうか?
概数とは、正確な数値(10や100などのぴったりの数)ではなく、おおよその数を表すものです。
「概」は、音読みで(がい)、訓読みで(おおむね)と読みます。
概数の求め方は、「切り捨て」「切り上げ」「四捨五入」の3つがあり、条件に応じて答えを導きます。
例えば、「次の数を( )の方法で、千の位までのおよその数にしなさい」という出題に対する回答は次のようになります。
- 38482(切り捨て)→38000
- 38869(切り上げ)→39000
- 38521(四捨五入)→39000
この問題を詳しく解説すると、以下のように条件に応じて、百の位から下を全て0にします。
- 切り捨て:100の位を切り捨てる(全て0にする)→38
869000 - 切り上げ:100の位を切り上げる(全て0にして千の位を1上げる)→39
869000 - 四捨五入:100の位を四捨五入する(全て0にして千位を1上げる)→39
869000
と言っても、文字で見ると分かりにくいですよね。
文字から少し離れて、次の日常の会話をイメージしてみてください。
「んー、あれは大体2,000円くらいだったかな?(ほんとは1,940円)」
「すごいじゃん!ほぼ100点だね!(実際には97点)」
実はこのように、私たちは無意識に概数に触れているのです。
このようなワードが出てきたら、パパやママに「あ、今のがい数かな?」と聞いてみると、きっとイメージしやすくなりますよ。
10分の1の位までの概数とは?
さて、問題の「10分の1の位までの概数」とはなんでしょうか?
まず、概数を求める問題のほとんどが、先に述べた「四捨五入」を使います。
「10分の1の位までの概数」というのは、小数第1位(10分の1の位 = 0.1)より右の数字、小数第2位を見て行うのです。
Q. 小数第1位とは?
小数第1位とは、小数点の「ひとつ右にある数字」です。
例:0.58、12.62、344.23
小数第2位は、更に「その右隣の数字」のことを指します。
例:0.58、12.62、344.23
そしてこの問題の注意すべき点は、10分の一の位「までの」概数を求めるというところです。
つまり、小数第2位を四捨五入し、小数第一位までの数字にするということになります。
10分の1の位までの概数の求め方
では、「10分の1の位までの概数の求め方」を解説します。
計算方法は、小数第2位の数字が0〜4の場合は切り捨てて、小数第1位の数字はそのままにします。
一方、小数第2位の数字が5〜9の場合は切り上げて、小数第1位の数字に1を足します。
では実際に、例題と答えにいたるまでの解説をしていきます。
【例題】
Q. 次の数字を10分の1の位までの概数にしてください。
※10分の1の位『までの』概数なので、100分の1の位を四捨五入します。
【例1】:1.32
小数第2位は"2"です。
2は切り捨てなので、小数第1位はそのまま。
答え:1.3
【例2】:35.67
小数第2位は"7"です。
7は切り上げなので、小数第1位に1を足します。
答え:35.7
ちなみに問題集がなくても、自分で小数第2位までの数字を作れば十分練習になります。
では続いて練習問題へといきますね。
10分の1の位までの概数の練習問題
次の数を10分の1の位までの概数にしましょう。
【問題】
①4.56
②7.83
③9.99
④2.34
⑤5.05
概数の応用問題
さいごに、少し難しい問題にチャレンジしてみましょう。
【問1】
四捨五入にして、( )の位までのがい数にしてください。
①2526(百)
②6842(千)
③47234(百)
④27620(千)
【問2】
四捨五入して、百分の一の位までのがい数にしてください。
①2.3÷3
②6.5÷6
③6.8÷7.2
④3.1÷3.9
まとめ
以上の通り、10分の1の位までの概数を求める場合、実際に出題されるものの多くは、小数第2位の数字を四捨五入して算出します。
もしも覚えられない場合は、
「10分の1の位まで:10は2桁だから右に2つ」
「100分の1の位まで:100は3桁だから右に3つ」
というように、関連付けて覚えればそれほど難しくもありません。
はじめのうちは大変かもしれませんが、繰り返し練習し、コツをつかめば大丈夫です!
是非、ここで述べた例や問題を参考にしてくださいね!
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